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ワンだ~ランド

wandaland.exblog.jp

なにげない出来事を薄く薄くのばしていく金箔職人ワンだの世界

暗室。

暗室だったら誰にも迷惑をかけないだろう。
よろけながら狭苦しい暗室に入り、ドアを閉めた。
立ち上がる気力もないまま床にうずくまっていると、
鬼山(もちろん仮名)が入って来た。

 「どうしたんですかワンださん?
  何も言わずに急にいなくなったから、みんなで
  あちこち捜してたんですよっ。」

忙しい時に手間をかけさせるな、と言わんばかりの
口調だった。
こんな時でさえ責める事しかしない鬼山が憎らしい。

次に鬼林(当然仮名)がやって来た。
さすがソーシャルワーカーだ、私の精神状態をひと目で
判断したらしく、普段の陰険な彼女とは打って変わって
穏やかな態度と的確な声の掛け方をしてくる。

私は爆発してしまった原因のほんの一部を、当たり障りの
ない程度にぽつりぽつりと話した。
鬼山と鬼林が原因の半分以上を占めているなどと、
口が裂けても言えないではないか。

 「ワンださん、何これ? こんな事しちゃだめよ!
 ね、分かった? 絶対ダメだから!」

両腕を力いっぱい掻きむしった跡を見て、鬼山は
そう言った。
どうやら自傷行為と認識したらしい。
by wanda_land | 2005-07-08 21:18 | ワンだ日記

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