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ワンだ~ランド

wandaland.exblog.jp

なにげない出来事を薄く薄くのばしていく金箔職人ワンだの世界

お抱え運転手

鬼山は体調不良の訴えがやたらと多い人だった。
毎日出勤するや否や腰が痛いだの首が痛いだの肩が
痛いだの股関節が痛いだの目の奥が痛いだの頭痛が
するだのと、とにかく何も言わない日はないくらい
頻繁に愚痴をこぼしていた。

私達はその度に「大丈夫ですか?先生に診てもらった方が
いいんじゃないですか?
お薬飲まなくていいですか?」と声を掛け、彼女の話に
気長に付き合っていたものだが、ある日腰が重くて車の
運転がとても苦になると言い始めた。

私はいつもの様に仕事の手を止めて鬼山の話を聞いて
いたのだが、私が車に乗れない事への不満がその時
最高潮に達したのだろう、「どんなに腰が痛くても私は
自分で運転しないといけないんですよっ。
車の乗り降りとかもきついけど、ずっと座りっぱなしと
いうのもこたえるんですよねっ。
でもワンださんはいいなーーーー!!
お抱え運転手付きでっ!!」と言いながら机をばーんと
叩いた。

私は言葉も無かった。
上司が決めた事とは言え明らかに私は楽をさせてもらって
いたのだから。

運転手さんに依頼できる時間帯は非常に限られている。
毎回翌日の訪問先をリストアップして、移動時間と
訪問時間を分刻みで計算し、いかに効率良く回るかを
必死に考えた。

そしてスケジュール表を2枚作り、運転手さんが午前の部の
仕事を終えて帰宅するタイミングを狙って渡していた。

急に外出する用事ができた時や、往復1時間もかかる
医療機関や施設での認定調査が入った時などはまさに
冷や汗ものだった。
なるべく運転手さんを待たせないよう、車⇔建物は
小走りが原則だった。。。
by wanda_land | 2005-07-30 21:06 | ワンだ日記