シャドー・ボクシング
怒っていなくても恐い顔をした鬼山の胸ぐらを引っ掴んで
がつんと一発かましてやるか、それとも氷の様に冷静な
口調で淡々と諭して、私が1枚も2枚も上手だという事を
思い知らせるか。。。
何度も繰り返しセリフを練っているうちに夜が明けた。
これ以上彼女の暴走を許してはならない。
看護師とケアマネジャーの資格を持っているので、
選り好みをしなければ次の職場も程なく決まるだろう。
辞めてくれて大いに結構だが、その代わりに犬森さんが
更に重責を負わされるのは絶対に納得できない。
上司からちょっと注意されたから辞める、などとは決して
言わせたくなかった。
私などたかだかカルテの置き場所で意見が食い違った
程度で、上司から烈火の如く怒られてしまったのだから。
「せっかく私が決めたのに、ワンださんがそんなに言うなら
もう私は知りませんよ!!!
後は自分で何でもすればいいじゃないですか!!!
私は辞めます!!! もう来ません!!!!!」
事務長が額に青筋を立てて顔を真っ赤にしながら、ロッカーのドアを
力任せに閉めた時には、びっくりし過ぎて息が止まりそうだった。
翌日その彼が笑顔で手を差し出し、「昨日はごめんね。」と
言いながら握手をし、一件落着となったのだが、鬼山の
場合はそんな私とは比較にならないレベルの問題である。
施設長とケアマネジャーの兼任という100%不可能な指示が
いつ正式に出るのか、犬森さんと2人して戦々恐々としながら
待っていたが、いっこうにその兆候が現れない。
鬼山が突然辞めると言い出した時に備えてシャドー・
ボクシングに余念がなかったわけだが、何日経っても
ちらりともそんな噂が聞こえて来ない。
天狗はまたもや無傷で生き残った。
残念至極この上無しである。
がつんと一発かましてやるか、それとも氷の様に冷静な
口調で淡々と諭して、私が1枚も2枚も上手だという事を
思い知らせるか。。。
何度も繰り返しセリフを練っているうちに夜が明けた。
これ以上彼女の暴走を許してはならない。
看護師とケアマネジャーの資格を持っているので、
選り好みをしなければ次の職場も程なく決まるだろう。
辞めてくれて大いに結構だが、その代わりに犬森さんが
更に重責を負わされるのは絶対に納得できない。
上司からちょっと注意されたから辞める、などとは決して
言わせたくなかった。
私などたかだかカルテの置き場所で意見が食い違った
程度で、上司から烈火の如く怒られてしまったのだから。
「せっかく私が決めたのに、ワンださんがそんなに言うなら
もう私は知りませんよ!!!
後は自分で何でもすればいいじゃないですか!!!
私は辞めます!!! もう来ません!!!!!」
事務長が額に青筋を立てて顔を真っ赤にしながら、ロッカーのドアを
力任せに閉めた時には、びっくりし過ぎて息が止まりそうだった。
翌日その彼が笑顔で手を差し出し、「昨日はごめんね。」と
言いながら握手をし、一件落着となったのだが、鬼山の
場合はそんな私とは比較にならないレベルの問題である。
施設長とケアマネジャーの兼任という100%不可能な指示が
いつ正式に出るのか、犬森さんと2人して戦々恐々としながら
待っていたが、いっこうにその兆候が現れない。
鬼山が突然辞めると言い出した時に備えてシャドー・
ボクシングに余念がなかったわけだが、何日経っても
ちらりともそんな噂が聞こえて来ない。
天狗はまたもや無傷で生き残った。
残念至極この上無しである。
by wanda_land
| 2005-10-12 21:46
| ワンだ日記