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ワンだ~ランド

wandaland.exblog.jp

なにげない出来事を薄く薄くのばしていく金箔職人ワンだの世界

私を繋ぎ止めていたもの

「死」について漠然と考えていた。
死んだらどうなるんだろう。。。。

多分何日かはそれなりに悲しんでくれるだろうが、ほとぼりが
冷めるにつれて皆普段通りの生活に戻って行くに違いない。
しばらくは迷惑を掛けるが段々落ち着くだろう。

命を絶ってしまいたいと思うのではなく、ただひたすら
このまま泡の様に消えて無くなりたいと心底願っていた。
苦しみを感じないのは熟睡している時だけ。
それも数時間しか続かなかった。
毎朝目が覚めると、消えずにいる自分が恨めしくさえ思えた。

「馬鹿やねぇ、死ぬなんて。」
「残された家族が可哀想だよ。」
「死ぬ勇気があるなら生きられると思うけど。」
「自分だけ逃げるなんて卑怯じゃない?」

自殺のニュースを聞いて思い思いにコメントする人達。
私も以前ならほぼ同意見だったが、今はどうしても違った
見方をしてしまう。
ぎりぎりまで追い詰められた事が無い人に、死を選ぶ人の
気持ちは分からない。

幸い私には扶養する家族もいない。
兄夫婦がいるし、母も1人で充分生活できるだろうから
まずは心配無い。

1番心配だったのは愛犬のアーニーだった。
人間ならば何らかの形で私の思いを詳しく伝える事が
できるが、アーニーにはそれができない。
突然私がいなくなり、永久に帰って来なかったら彼は
どうなるんだろう。

ある時たった1泊だし、「お留守番」という言葉が嫌いだから
という理由で、アーニーに何も言わずに家族全員で出かけた
のだが、その時の彼の落ち込みようは酷いものだった。

翌日の午後には帰宅したが、どんなに声を掛けても大きな
体を丸めたまま決して顔を上げようとせず、名前を呼んでも
暗い目で見つめるだけで近づこうとしなかった。
元通りの明るいアーニーに戻るのに1週間以上かかった事が
ある。

彼の豊かな感情に時々胸が痛くなるほどだが、私が原因で
衰弱してしまったらどうしよう。
だからと言って一緒に連れて行く事もできない。
実に妙な話だが、私を引き止めていたのは家族でも友人でも
なく、アーニーだったのだ。
by wanda_land | 2005-10-24 21:27 | ワンだ日記