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ワンだ~ランド

wandaland.exblog.jp

なにげない出来事を薄く薄くのばしていく金箔職人ワンだの世界

思い出は涙と共に

アーニーはのら猫にも野鳥にも優しいわんこだった。

ある時私が彼の正面に座って撫でていると、私の
真後ろからかさこそと音が聞こえた。
いつもの様にのら猫がドッグフードを拝借しに来た
らしい。
もちろんアーニーは最初から気づいているはずだ。

「私が『あのさ~、猫が来てるんじゃない?
アーニーのご飯を食べてるけど、いいの~?』って
言ったのに、アーニーは知ら~ん顔してたよね。

でもさ、私が後ろを振り返って『ほらっ、やっぱり
猫がいるよ!吠えなくていいの?猫だよ!』って
言ったら、今気がついた!みたいな顔をして急に
わんわん吠え出したよね。
あの時はおかしかったね。

アーニーは優しいから全然気づかないフリをして
やってたんだよね。
すぐ目の前にいたのに、見えてないはずないもん。

でも私が気づいたから、とりあえず吠えたんだよね。
自分のお役目としては一応吠えにゃいかん、
猫ちゃんごめんよー、仕方なく吠えてるんだよー
って感じでさ。」

臆病者のナナが来てからは、常連さんのカチガラスも
猫も寄り付かなくなってしまったが。

もっと明るく思い出話を語りたいのに、別れが
近いのかと思うと胸が痛くなる。
鼻はずっと詰まりっ放しで、握り締めたタオルの
ハンカチは涙ですっかり湿っていた。

猫福さんからは、「今日一杯なでなでして元気に
しておいて、ねーさん(私の事)が仕事から帰って
来るまでちゃーんと待てるようにしておくのだ。」と
いうメールが届いた。

まだもう少し大丈夫なのかなと安心しかけたが、
その後に続く内容に気が引き締まる思いだった。

それには「こういう状況になったらいよいよだと
思ってね。」と前置きがあった。

1、手足が冷たくなっている。
2、失禁がしょっちゅうつづく。
  寝てて垂れ流してしまう。
3、昏睡状態がよくある。
4、興奮すると全身痙攣が起こり、失禁してしまう。
5、息が荒い。
6、心臓の音が一定じゃない。(不整脈がある。)



覚悟は決まった。
by wanda_land | 2007-08-01 22:01 | アーニーのお話

by wanda_land