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ワンだ~ランド

wandaland.exblog.jp

なにげない出来事を薄く薄くのばしていく金箔職人ワンだの世界

間接ディープキスはいやよ

「ナナの中にアーニーがいると思って、ナナを
可愛がるからね。」と猫福さんに約束したものの、
なかなかそれが守れない。

アーニーとは正反対の性格を持っているからか、
甘えん坊のくせにどこか人に怯えている様な
ところがあるからか、今ひとつしっくりこないのだ。

ナナは仔犬の頃からアーニーに対して傍若無人の
限りを尽くしていたが、中でもアーニーを閉口させた
のはナナから歯ぐきを舐められる事だった。

しかもそれは半端ではなかった。
自分の尖った鼻を付け根まで潜り込ませて、彼の
歯ぐきを執拗に舐めるのだ。
猛烈な勢いで舐めた後にくるりと振り向いたナナと
目が合った時は、私も思わず顔を背けてしまった。

間接ディープキスはお断りである。

アーニーの口をむんずと掴んでちゅ~をするのは
好きだったが、唾液やフードの食べカスでにゅるにゅる
状態の歯ぐきを舐めた舌で、私の口を舐めるのは勘弁だ。

ゴールデンは特に社会性に富む犬種なので、家族の
傍が1番嬉しいらしい。
部屋の中では寝そべっている事が多く、時たま家の中
をパトロールするぐらいで、図体が大きい割には
邪魔にならなかった。

鼻水やよだれが付くからソファーとクッションは
使用禁止、2階とお座敷はお出入り禁止だったが、
彼は言いつけを本当によく守ってくれた。
「ちょっとだけならいいかも。。」と思ったのか、
お座敷へそろりと片肢を入れたまま、母の様子を見て
いたアーニーの姿が微笑ましかった。

お留守番をさせても禁止令を破った事はまず無い。
テーブルにうっかり置いていた袋入りのお菓子さえ、
出かけた時と同じ状態だった。

彼の大のお気に入りだった親戚のおじさんが来ると、
尻尾をぶん回して歓迎の挨拶をしたり、興奮のあまり
おしっこをしたりしてそりゃもう大変な騒ぎだった。

そして飲み物の用意をしながらテーブルの方を振り
向くと、自分もおじさんと一緒になって床に
座り込んでいる。
人と同じ位の座高があり、私に背中を向けていたので、
まるで金髪ロン毛の人が座っている様に見えて
おかしかった。
by wanda_land | 2007-10-03 21:47 | アーニーのお話

by wanda_land