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ワンだ~ランド

wandaland.exblog.jp

なにげない出来事を薄く薄くのばしていく金箔職人ワンだの世界

久し振りのお給料

自室に座っている時に見つけたゴミの様な物は、
お数珠の房の部分に付いていた小さな珊瑚の珠で、
落としてからもう何年も経っているし(もしか
したら10年以上かも。)、お寺かどこかで落と
したはずだ。

カーペットは掃除機をかけたり、ベランダに干して
バンバン叩きながら埃を落としたりしているの
だから、いつまでもそこにあるはずが無いのだ。

しかもその小さな珊瑚の珠は、毛足の長いカーペット
の見える所にちょこんとあった。
その辺りはピアスやキャッチをしょっちゅう
落としては、慌てて探した事が何回もある。
誰かがこっそり置いてくれたとしか思えない。

びっくりしてその珠をつくづく眺めていると、母が
部屋に入って来た。

「はい、お給料!」

事務長から預かったお給料袋を、母が持って来て
くれたのだ。
なんというタイミング。
それはものすごく久し振りのお給料だった。

振り返ると先月は大荒れに荒れた1ケ月だった。
取引銀行が融資を渋った為、家業は大ピンチに
陥ってしまったのだ。

悪い事は重なるもので、今回はワンだ家にとっても
前代未聞の最悪の事態に成りかねなかったが、
私も母も、「絶対に切り抜けられる」という、
確固たる自信があった。

1番厳しかった時期にお上人様からは、「今は
トンネルの中にいるよ。それが曲がりくねっていて、
つっかえてるもんね。」と言われたらしい。
その時の状況にぴったりだったが、それでも私も
母も希望は失わなかった。

トンネルならば絶対に出口がある、今は暗くても
明るい所に出られるはずだ、というのが私と母の
共通した意見だった。

普通なら心配でげっそりしていたかもしれないが、
不思議と私の気持ちは沈まなかった。
いつも通りに楽しく仕事をして、美味しくご飯を食べ、
ぐっすりと眠る。
気が張っている時も緩んでいる時も、特に気分の
ムラは無かった。

これだけ真剣な気持ちで事業に取り組み、仏様や
ご先祖様に感謝し、お不動様もしっかりとお祀りして
いるのだから、きっと山を超えられるはず、という
強い思いがあった。

それに貧乏神は心が暗い人が好き、福の神は明るい
人のところにやって来る、と言うではないか。

ものは考えようである。
これらを逆境と取るか、自分の信念を試すチャンスと
取るか、何ヶ月もお給料をもらってない、悲しい。。。
と嘆くか、お給料をもらわなくても困らない程度の
貯金をさせて頂いている、幸せ。。。と思うかは
考え方次第だ。
by wanda_land | 2007-11-18 22:46 | ワンだ日記

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