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ワンだ~ランド

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なにげない出来事を薄く薄くのばしていく金箔職人ワンだの世界

<   2006年 04月 ( 18 )   > この月の画像一覧

お料理の追加をしようと思っていたのに、私達のテーブルを担当して
いたウェイターさんは、何を勘違いしたのかオーダーを取りに来る
どころか、レジのところで何やらごそごそやリ始めた。
そしてやっと来たかと思ったら、彼の手には請求書が握られていた。

今まで平らげた物など、我々にとっては食事の前のおつまみ程度
なのだ。
いわゆるひとつの序章に過ぎない。
起承転結の「起」の部分と言っても過言ではない。
交響曲に例えるならば第一章の32小節目くらいであろう。
フルマラソンで言えばスタートラインから3歩目あたりだ。
そう、これからが本番なのだ。

せっかく一皿一律8H$の点心があると聞いたからには、それを
食い尽くさずに「倫教大酒楼」を、いやさ香港を去ってなるものか。
さり気なくメニューに載っているエッグタルトにも、私達の注目は
集まっている。
流されるままに支払いを済ませて席を立つわけにはいかない。
道半ばで諦めるほど私達は根性無しではない。

ある者はジェスチャーで、またある者は佐賀弁訛りの英語で、
そしてその一方ではテレパシーで、腕に自信のある者は力ずくで
その事を伝えた結果、気の弱そうなそのウェイターさんはやっと
事態を理解してくれた。

オーダーを取った後彼は壁際に立っていた同僚のおねーさんを
相手に、言い訳でもするかの様に喋りまくっていた。
それはきっとこんな内容。。。

「だってよ~、あいつら結構食ってたじゃん?
呼ばれた時はてっきり『金を払いたい。』って言ってると思ったわけさ。
急いで請求書作って持ってったのに、なんか顔色変えてあーだこーだ
文句つけられて参ったよ~。
わけわかんない言葉でうんたらかんたら言われたって、
意味わかんねーし。
お陰でせっかくレジ打ったのに、今からやり直しだぜ?
面倒くせーなー、ったくなー。
ところでこんな時請求書はどうすりゃよかったんだっけ?
一旦取消して最初から打ち込むの?
それともさっきの画面を出して修正できたんだっけ?
え?それやると結局二重請求した事になるの?
どっかのボタンを押したら修正がきくって?
どっちなんだよ~、マネジャーに聞かないと分からない?
うっそだろ。今日に限って11時出勤だからまだ来ねーし。
いや~~参ったな~。 だっはっは!」

広東語で「マイタン」と言えば「お勘定してちょーだい。」の意味だが、
その「マイタン」が彼の口から2回ほど出ていたので、私の推測も
恐らく78%の精度で当たっているに違いない。
by wanda_land | 2006-04-30 23:35 | ワンだ日記
何年か前に異常な感覚に悩まされた事があった。
自分の口の中、特に「舌」がとても気になるのだ。
喋る時には舌の両側が奥歯の内側に接触するが、特に舌が腫れ
あがっているわけでもないのに、歯が当たる部分が痛くて会話をするの
がとても億劫になってしまった。

まるで奥歯に被せていた銀冠の端が尖っていて、それで舌が擦れて
いる様な痛さだった。
はっきり喋ろうとするとそれがひどくなるので、当然呂律も回らなくなる。

おまけに口を閉じている時に、舌と下顎の間に空気というか隙間が
あると、なんとも言えない不快感を感じるのだ。
上手く表現するのは難しいが、口の中がくすぐったくなるのである。
眉間に向かって先端が尖った物を近づけると、眉間の奥がずーんとして
むず痒い様な何とも言えない感覚があり、それと似ていなくも無い。

寝る前に本を読んでいる時にその症状はひどくなっていたと思う。
わざと音読してみるとやはり舌が奥歯と擦れて痛くなり、黙読しようと
すると今度は舌と下顎の間にできる隙間が気になってくる。

口の中の唾液も空気もすっかり無い状態にしてみたり、逆に口を半開き
にして思い切り力を抜いてみたりしたが、どちらもあまり効果的では
なかった。

黙っているとそのなんとも言いようの無い違和感に苛立ち、喋り出すと
舌の両側が痛くなる。
なんとも不自由この上ない。
いっその事舌の両側を少し切除して細くしてみたらどうだろう。。。。
私は細長くなった自分の舌を想像してみた。

それを友人に話すと「それさー、やばいんじゃない?」と率直な意見を
言ってくれた。
もちろん私の精神面がやばいという意味だ。
そんな異様なアイデアなど正常な人間だったら決して思いつかないし、
私自身尋常ではないなという自覚はあった。

有り難い事にこの症状は長くは続かなかったが、あれは何だったの
だろう。
あえて病名を付けるとするならば、何という病気だったのだろう。
いったいどこの神経を病んでいたのやら。。。
by wanda_land | 2006-04-29 22:17 | ワンだ日記
あれは自動車学校に通っていた頃の事だ。
私が遥々通っていた自動車学校は旅館も経営しており、前日から試験
会場近くにあるその旅館に泊まる事になった。

バスが隣町にさしかかった時バスのスピードがやや落ちた。
付き添っていた自動車学校の従業員さんが「見ない方がいいですよ。」
と言ったが、かえって興味をそそられた私はうっかり見てしまった。
事故に遭った人を。

国道の土手の所に男性がうつ伏せに倒れていた。
傍には自転車が転がっており、血溜まりができている。
まだ事故が起きたばかりの様で周囲には誰もいない。
早く救急車が来てくれたらいいのにと思いつつ、私は視線を前に戻した
のだが、その直後から胃に不快感を覚えた。

てっきり車酔いだと思い狭いシートに横になったが、いつもの車酔い
とは間違い無くどこかが違う。
まるで黒雲の様な物がどんどん湧き出て胸の中に渦巻き、何かとても
嫌な気分だ。
そう、まるで金縛りに合う直前の感じとそっくりなのだ。

車酔いはかなり克服していたつもりだったのに、たった15分かそこら
で気分が悪くなるなんて情け無い。。。
早く目的地に着く事を念じてじっと目を閉じていると、徐々に吐き気が
収まり、用心の為旅館に着いてすぐ休む事にした。

ところが後日聞いたところによると、事故に遭った男性はあの時既に
亡くなっていたらしい。
あっ  と思った。
どうしてあの時急に気分が悪くなったのか。

本当に車酔いだったのだろうか。
何故ならその後40分以上はバスに揺られていて、吐き気は強くなる
一方のはずなのに、逆に次第に良くなっていたからだ。

あの時は確かに病気を癒すと言われる吉祥弁才天龍王様に、気分が
良くなる様に必死に祈った。
もしバスの中で戻したら他の人達に迷惑がかかるので、どうぞ私の
我がままなお願いを聞いて下さいと。。。

もしかしたら車酔いを治すのではなく、憑いて来ようとした彼を私から
離してもらったのかもしれない。
by wanda_land | 2006-04-27 22:59 | ワンだ日記
油麻地(ヤウマテイ)の「倫教大酒楼」で朝食を取る予定だったが、
なんとシャッターが下りているではないか。
シャッターに張り紙があり、私の脳内スパコンがコンマ3秒で広東語の翻訳
に成功した。

  「ワンだご一行様へお知らせ。
   せっかく遠路はるばるお越し頂いたのですが、当店は都合により
   閉店の運びと相成りました。
   日頃のご愛顧に感謝致しますと共に、ワンだ様のますますのご活躍を
   心よりお祈り申し上げ奉り候でありますで存じまする。」

不況が続く香港では地価が高騰してテナント料が払えずに、閉店に
追い込まれるお店が少なくない。
詳しい事情は分からないが、予定が大幅に狂ったのだけは確かだ。
いきなり膝かっくんを食らわされてピンと立っていた尻尾が、たら~んと
下がり始めた頃、ミケさんが決然とした調子で言った。

「旺角(モンコク)にも支店があるはずだから、そっちに行こう!」

旺角は油麻地からひと駅の所なので、私達は空腹を抱えて歩く事にした。
ここで問題発生である。果たして旺角はどっちだ。
右か左か2つに1つ。

しばらく地図と通りを眺めた後、ミケさんが確信を持って歩き始めた。
10分程歩いただろうか、「倫教大酒楼」の大きな看板が見えた。
ここでは朝っぱらから飲茶が楽しめる。
下町のとても庶民的なレストランで、時間制限はあるものの飲茶が
一律8ドルと格安だ。

甘辛い鶏の足にかぶりついているジモティーをよく見かけるので、
1度は挑戦しようと思っているが、今回も海老ギョーザや焼売、春巻きなど
ごくごくオーソドックスな点心を注文してしまった。
味はそこそこという事で4人の意見は一致。
ご近所の家族連れがのんびり食事をするにはうってつけのレストランだ。

追加注文の為にミケさんがウェイターさんに合図を送ると、何故か彼は
レジに向かって行った。。。                    
by wanda_land | 2006-04-26 21:59 | ワンだ日記
終末が近いらしい。
ある日上司がとても気になる事を言った。

「もしかしたら近いかもしれんですよ。」

アメリカ国内で宗教絡みの二大勢力が対立した結果内紛が起き、
日本の防衛に隙ができたところを突いて中国は日本を併合、その騒ぎに
乗じて今度は眠れる獅子ロシアが台頭して第三次世界大戦勃発、
生存者はわずか数千人。。。というシナリオらしい。

もしも北京オリンピックが何らかの事情で開催されなかったら、その時が
『終わりの始まり』を意味するらしい。
預言者はアメリカ人で、2000年問題を別にすると予言はほぼ100%
的中しているという。
「ワンださん、そこのとこをよーく見てた方がいいよ。」

世界規模の天災ならまだ納得できるが、人災の最たるものである戦争で
地球を破滅に追い込むのは絶対に許せない。
中国に占領されるなんて真っ平ごめんこうむる。

私はいっその事国連加盟国が全部核を持ったらどうかと思う。
しかもそれは一度爆発したら、地下深くに網羅された無数の核爆弾が
次々に連鎖反応を起こす為、発射ボタンを1度押すと一瞬にして地球が
完全に破壊される程の最終兵器であるべきだ。

「うだうだ抜かしおったらボタンを押すぞ!」
「なんだとこんにゃろ、こっちだって押しちゃるけんね!」
「よーしよーし押せよ、押してみろよ、そんな勇気もないくせによ!」
「あ ゆうたな?ゆうたな?おれの事ば意気地なしてゆうたな!」
「おーよ、言ったがどうした? ちぇっ、このマザコン男が!」
「マザコンて?誰がマザコンや、あん?あん?この寝しょんべん垂れが!」 
「やーいやーい、お前の母ちゃん でーべーそ。」
「母ちゃんの悪口は対許さんばい。こうなったらもうどげんなってもよか。
 今押すばいすぐ押すばい絶対押すばい!」

こうやって延々と駆け引きをした挙句段々バカバカしくなってきて、ぎりぎりの
ところで一大危機を免れる、というオチが付いているのはどうだろう。
大商いのチャンスを虎視眈々と狙っている軍産複合体も、マーケーット自体
が吹っ飛んでしまっては元も子もない。

少し気になったので調べてみたら、世紀末の予言はゴマンとあった。
つまりその手の予言は当たった試しがないちゅう事である。
なんだつまんない。。。
 おっとこれは失言。
by wanda_land | 2006-04-25 20:50 | ワンだ日記
香港上陸3日目の朝。
12月でも半袖で過ごせる程日差しが強い日もあれば、寒くてコートが
欲しい日もあるここ香港では、服のコーディネートが結構難しい。

途中で少々気温が変化しても柔軟に対応できて、こ汚い路地裏でも
ホテルのロビーでも浮かない身なりとなると、何をいつ着るか非常に迷う
ところだ。

どんどん食べられる様ウェストに余裕があり、下っ腹をすっぽり隠せる、
という点ももちろん重要である。
旅行の準備をする時に1番時間がかかり、最後の最後になってどんでん返し
があるのが服のリストというわけである。

今回も慎重に選び抜いたはずだが、この日の朝何気なく鏡を見てとんでも
無い事に気づいた。
オフホワイトのカットソーがぴっちりと肌に密着して、背中の段差が丸見えに
なっているではないか。

蝶よ花よと甘やかし、すっかり緊張感が無くなっただぶだぶの背中は
だらしなく見える。
よもや自分までそんな体型になっているとは夢にも思わなかった。
着替えようか、それとも常に誰かの真正面に立ち続けるか。。。。

集合時間は刻々と迫っている。
私はそのカットソーを縦横斜めにぎゅうぎゅう引っ張ってみた。
少しは伸びて余裕が出るかと思ったが、日本の生地は上質なので
そんな事でくじけるカットソーではなかった。

夕方近くになるとカーディガンを羽織っていたが、背中丸出しでほくほく
しながら飲茶をつついている画像があり、あまりのとんま顔に思わず
デコピンしたくなる今日この頃であった。
by wanda_land | 2006-04-20 22:26 | ワンだ日記
毎週金曜日は全国的にパフェを食べる日と決められており、ミケさんと
私もその義務を果たすべく町内の喫茶店へ足繁く通っている。
いつもはラフなスタイルが多いのだが、この日の彼女はかなり雰囲気が
違っていた。

「えへっ、今日はちょっとお仕事モードの服よ。」

ミケさんの格好はまさに日本の正しいキャリアウーマンの如く、ストライプの
シャツに黒っぽい細身のパンツスーツであった。

「X-ファイル」の頭脳明晰で常に論理的思考により事件を解明しようとする
FBI捜査官ダナ・スカリーを思い出させる、と言ったら言い過ぎだろうか。

  言い過ぎでした   はい

ミケさんは職業柄事業所に赴いて立ち入り検査をしなくてはならない。
要するに規定に則って業務が行われているかどうか、不正が横行して
いないかどうかを、国家の威信を賭けて厳しくチェックするという使命を
持っているのだ。

建物の内外を縦横無尽に駆け巡り、どんな些細な疑惑にも鋭い目を向け、
動物的直感により巧妙に隠蔽された不正事実を白日の下にさらけ出し、
貧しい民衆からの搾取に明け暮れ、私腹を肥やす事だけにうつつを抜かして
いる悪代官をお白州に引き出し、桜吹雪を散らしながら所払いや遠島や、
事と次第によっては市中お引き回しの上獄門さらし首を申し付けるわけ
なのである。

この仕事をこなすにはやはりそれなりの服装をしていなくてはならない。
ある程度の威圧感と「豪腕だな」という印象を相手に与える様な、シャープで
インテリチックでテラブルでホラブルなスーツがそれに当たる。
つまりはったりが効く服だ。

このジャケットだったらその基準をクリアしているとミケさんが思っていた
のに、監査の達人から「もっときつい感じのスーツを!」とその場で却下され
た事もあった様だ。

私はいつも監査を受ける側にいるので、彼女の話はとても興味深かった。
今の職場にやって来る監査の人達はかなり物腰が柔らかく、責任者との
面談中も楽しそうな笑い声が聞こえたりして、和気あいあいと言った雰囲気
ではあるのだが。。。。
by wanda_land | 2006-04-18 22:36 | ワンだ日記
ところで香港では偽物の時計売りが街中のそこここにいるのだが、彼らは
驚くべき正確さでジモティーと日本人観光客を見分けて近づいて来る。
前後左右に人がひしめき合っていても、彼らは迷う事無く私達の正体を
見抜いて「ニセモノトケイ ヤスイ」と話しかけてくるのだ。

服装も持ち物もジモティーと比べてそれ程の違いはないと思う。
決して十二単をまとっていたり、着流し姿にギターを抱えているわけ
ではない。
紋付袴にちょんまげを結い、脇差しを2本差しているのを除けば極めて
ノーマルである。

歩き方も全く同じだ。
右足を踏み出すと同時に右手を前に振り、左足が前に出た時は左手も
前に出している。
3歩進んで2歩下がる様な妙な歩き方はしていない。

呼吸法もまたしかり。
右の鼻の穴から酸素を吸い込み、左の鼻の穴から二酸化炭素を出して
いる。
舌をだらりと垂らしてせわしなく呼吸したり、目から吸って耳から出したり、
エラ呼吸をしたり、酸素をメタンガスに換えて全身から放出する事は
滅多にない。

ジモティーからはほぼ見抜かれてしまうが、レッドアースで口紅か何かを
ぼーっと見ていた時に、お店のおねーさんから広東語で話しかけられた時は
ちょっとした勝利感を味わった。
珍しくジモティーと勘違いされ、ちょっと嬉しかった。

はてなマークを頭に2本突き刺した私をまじまじと見た店員さんは、
はっとした顔をしてそそくさとどこかに行ってしまった。
お嬢ちゃん、まだまだお勉強が足りないね。

「ちょっとした仕草でも分かる。」らしいのだが、かの「糖朝」でレジの前に
並んでいると、しゃきしゃきとお客さんをさばいているそのレジのおばちゃん
から「チョトマテ」と言われた時はさすがにどきっとした。
彼女はただ単に突っ立っていた私を一瞥しただけで、日本語モードに
さっと切り替えてしまった。
突っ立っているだけなら「仕草」と言う程のものでもないと思うが。

ジモティーかと思ったら日本人だったり、日本人観光客だと思ったら広東語を
喋っていたり、私達から見るとどこがどう違うのか殆ど分からない。
やはりこれは複数のジモティーに聞き取り調査をする必要があるの
かもしれない。
by wanda_land | 2006-04-17 21:04 | ワンだ日記
夕食後はワトソンズ(屈臣民)に行く。
何は無くとも忘れちゃいけないお土産買いの為だ。
海外旅行のお土産はついデューティーフリーで調達してしまいがちだが、
チョコを買うなら香港のあちこちにあるワトソンズがお勧めだ。

種類が豊富で値段も手頃なものばかり。
毎度お馴染みのマカデミアナッツチョコやベルギーのシェルチョコ、
そしてばらまき用にぴったりの小さなパッケージのアソートチョコや
板チョコなど、沢山あり過ぎて目移りしてしまう。
調子に乗って買うとスーツケースがずっしりと重くなるので、大人買い
したいのを我慢した。

同僚に頼まれたマスカラも捜さなくてはいけない。
やはりここはどうしても「莎莎(ササ)」に足を踏み入れねばならないだろう。
これも香港を歩くと必ず目に付く激安コスメチェーン店だ。

接客の悪さで悪名高かった「莎莎(ササ)」だが、数年前からユニフォームを
一新したり、店内がすっきりと明るくなったりしてイメージがかなり変わって
いる。
店員さん達もすっかり牙を抜かれた虎状態になったが、その代わり
ブランド物の化粧品が品薄で、以前ほどお得感が無くなってしまった。

お買い物リストを渡すとボールペンをショーケースに投げる様に落とし、
「けーっ!」と言わんばかりのふて腐れた顔で在庫を調べに行っていた
あのねーちゃんが懐かしい。       

      うそ
by wanda_land | 2006-04-16 00:36 | ワンだ日記
今日の昼食のメニューはハンバーグ・スパゲティー・ポテトサラダ、そして
付け合せにブロッコリーを出した。
味付けをしたり、野菜を茹でたり、揚げ物をしている時など、私は調理をする
度に自分で自分にツッコミを入れている。

今日もブロッコリーを茹でながら、これを食べた入居者さん達の反応を
こっそりと想定していた。
「こがん硬かとは食べられん!」(訳:こんなに硬いのは食べられない!)
或いは逆に、
「なんやこりゃ。こがん煮え腐ったごたとは食われん!」
(訳:何だこりゃ。こんな煮え過ぎてぐちゃぐちゃしたのは食えん!)という
風に。

彼らの唯一の楽しみは食事だ。
当然要求も高度なものになる。(わがまま放題言いたい放題、とも言う。)
鮭のムニエルの塩味が足りないというだけでぶち切れ、その場で昏倒して
しまうのではないかと心配する程逆上する人もいる。
彼らにとって減塩なんてしゃらくさいだけの事。
せっかく薄味にしても、お醤油をじゃぶじゃぶかけて濃い味にしないと、
彼らの納得は得られない。

懸念していた事が昼食の最中に起きた。

「このブロッコリーの硬かのう。こがんとは食われんばい。」
「うーん、そうそう、そうね。茹がき方の足らんとさ。まーだ硬いもん。」

ここで即座に罪を認めて謝罪すれば良かったのだが、次の一言で私は
それをぐっと飲み込んでしまった。

「ちゃーんと茎から先に茹がいて、それから上の方を茹がけばいいとに、
作ったもんが下手クソちゅう事たい。」

その下手クソはあなたの目の前1メートルの所で弁当食っとるのよ。。。

それから延々とブロッコリー攻撃は続く。
やれ何も知らないくせに、人に聞きもしないで作るからこんな事になるだの、
やれ年寄りがいっぱいいるのに知ったか振りして作るのが悪いだの、
やれブロッコリーの茹で方も知らんでみっともないだの。

同僚がフォローしてくれたが、この2人の毒舌は留まるところを知らない。
途中で「下手クソ」発言をした方は矛を収めてくれたが、もう片方は切り傷を
ぐいと広げてワサビを塗りまくるが如く攻撃の手を緩めない。

お弁当の梅干を片鼻に突っ込んでやろうかとも思ったが、もったいないから
止めちゃったさっ。
たかがブロッコリー されどブロッコリーである。

こんな超辛口コメンテーターを幾人も身近に有している私は、お陰様で
ぐんぐん料理の腕を上げているわけだ。
    は~ ありがたやありがたや。
by wanda_land | 2006-04-13 22:11 | ワンだ日記