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ワンだ~ランド

wandaland.exblog.jp

なにげない出来事を薄く薄くのばしていく金箔職人ワンだの世界

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この不況の折、私の職場で1人の研修生に悲しい審判が
下された。
あと数年で還暦に届こうとしていた年配の研修生さんで、
真面目に頑張っている様に「見えて」いたが、介護の仕事には
不向きという事でお払い箱になってしまったのだ。

気の毒だなとは思う。

しかし、である。
この人結構へんなおばちゃんだった。
ひとから嫌がられる事をずばりと言ったり、質問したりするのだ。
そしてその格好のターゲットとなったのは、なんと奥様びっくり!
このワンだであった。

和やかに昼食を取っている時に、私の隣に座っていたおばちゃんが
あからさまに私の太ももを見つめていたのは分かっていた。
超能力でもあるかと思う程時々勘が冴え渡る私は、彼女が何故
これほど熱い視線を投げているのか、そして数秒後に何を言うのが
手に取る様に分かっていた。

それに対する軽妙洒脱な答えもきっちり準備しつつ、お弁当を
つついていると、予想通りおばちゃんはこんなふざけた事を
言い出した。

「ワンださんて、足大きいですね~~。」

おばちゃんと私の他に5~6人はいただろうか。
休憩室の空気が急降下し、室温は一気にマイナス25度になる。
その場の全員の鼻毛がバリバリに凍り付いたのを私は決して
見逃さなかった。

私はワンだ家に代々伝わるトナカイの毛皮で作った
ちゃんちゃんこの前を掻き合わせ、ミトンをはめた手を
擦り合わせながらこう答えた。

「そうですよ、立派でしょう?
自信ありますよ~。
ここまで大きくするのに、どれだけ苦労したか。あははは~。」

さあ、どーだどーだ。
おばちゃんの暴言に対してこのウィットに富むアンサーは?
あん?あん?あん?

微動だにしなかった同僚達も、止まった時間が動き出したかの様に
それぞれにおしゃべりを再開する。

よかった、実によかった。
温厚にして篤実、風光にして明媚、大和にして撫子な私の
気が利くセリフで、休憩室はまた穏やかな雰囲気に包まれた。

更におばちゃんが、「ねえねえ、ワンださん。」と声を掛けて
きた。
どうせろくな話題ではないだろうと思い、軽く無視しつつ
斜め前の同僚2人の会話に耳を傾けるフリをしていたが、そんな
私の態度にじれたのか、おばちゃんはわざわざ私の腕をぽんぽんと
叩いてアピールする。

「ねえねえ、ワンださん結構足がね、こう、大きいですよね~。」

ぶっとばされたいのか、おまいは。

ある時は私の年齢を聞いてきた。
てきとーにかわすと兄の年齢を聞きだし、そこから類推しようと
したので正直に話すと、
「あ、そうですか~、はぁ、あぁそう、はぁ、ふ~ん。。。」と
実に中途半端なリアクションをしてくれるではないか。

ひとに年を聞く時は、お世辞でもいいから「若く見えますね。」
ぐらい言うもんだ。

またある時は体重を聞かれた事もある。
「私最近5~6キロ痩せたんですよ。」とおばちゃんが嬉しそうに
言ったので、どこがじゃ?と思いつつ頷いた後だった。

ここしばらく測っていなかったので、そう答えるとおばちゃんは
またもや余計なコメントを付け足した。

「あ、そう?
 ワンださんは上(上半身)はそんな無いけどね~、下半身が
  結構ね~、ねっ。」

恐らくきっと多分どう見ても3サイズが90=100=110の
なだらかなAラインのおばちゃんに、言われたかないよ。

ある日おばちゃんと同い年の同僚が、年齢と何年生まれなのかを
何の気なしに聞くと、「何でそんな事を聞くんですか!
聞かんで下さい!」と怒ったという。

おばちゃんの心の中に何が渦巻いていたのか、どんな思考回路を
持っていたのかは謎のままである。
by wanda_land | 2009-11-11 22:08 | ワンだ日記